看板
 トイレと水場について紹介します。
 どこの山に行ってもトイレには苦労をしますね。
営業小屋であっても、無人小屋であっても、有料であっても、
たとえ汚くてもトイレが在るだけで安心できます。
宝満山は、登山者は多いし女性も子供も多い。
管理されたトイレがある事は素晴らしい事です。
 
 トイレについて

 これは平成23年に設置された竈門神社参拝者用の駐車場に設置された公衆トイレです。
 完全な水洗トイレで常時清掃がされていて素敵なトイレです。

 登山前にスッキリとすれば、登山意欲も増して今日の宝満登山も楽しい気持ちになる事請け合いですね。

 左側が男性用、右が女性用で、手洗いも鏡も付いてます。また個室には乳幼児用の座席も取り付けてあり、小さな子供連れでも安心です。
トイレ

 このトイレは平成4年に完成したものです。
それまでは小屋の横に小さな掘っ立て小屋を作り、ポットンと落ちる昔ながらのトイレでした。
 モロに汚物は見えるし、臭いし、虫もいる。
汚物処理も柄杓で汲み上げ穴を掘って埋めていました。

 このトイレは一応かなり大きな浄化槽を作り、雨水を貯めて流していました。
 汚物は見えないし、臭いも少ないとかなり進歩はしました。

 このトイレを作る時は苦労をしました。
準備万端建設の準備は出来ましたが、折悪しく、あの平成3年の台風19号が来襲して宝満山の登山道は風倒木でメチャメチャになると共に、予約していた荷揚げのヘリが送電線の復旧に忙しく半年の間待たされました。
旧トイレ

 平成20年西日本鉄道創立100周年記念事業の一環としてバイオトイレを寄贈して頂きました。

 以前のログ材を再利用していますので同じ様に見えますが、バイオ浄化槽を格納するために1mほどノッポになっています。

 バイオトイレはかなり電力を必要としますので、小屋の屋根にソーラーパネルがついて、倉庫には蓄電用のバッテリーが設置されました。

 階段を上がると、男子小便器、男子大便用バイオトイレ、女子小便用和式、女子大便用バイオトイレと並んでいます。

 使用するのには普通のトイレと同じです。
 
バイオトイレ

 一般の方が見る事はほとんどありませんが、バイオトイレを制御する為のシステムが倉庫に設置されています。

 ソーラーの充電管理、バッテリー、インバーター、充放電制御器、発電機などです。

 管理人はこれらの機器を見て、バイオトイレの管理を行っています。

もし バイオトイレやソーラーなどに興味がお有りでしたら管理人に声をかけて頂いたらお見せする事も出来ます。
バッテリー

 トイレの個室に入ると正面右側に写真の様なボックスがあり、”山のトイレマナー袋”と書いた箱があります。
 黒いビニール袋が入っていて、使用済みの生理用品や汚した下着などを入れる事が出来ます。
 是非ご自由にお使い頂けると幸いです。

 バイオトイレは化学製品を分解せず、中に投入されるとトイレが不調になりやすく、排泄物とトイレットペーパー以外は便槽に入れないで下さい。

 また水分を嫌いますので、水やラーメンの汁、鍋の残り汁などは絶対に入れないで下さい。もちろんビニール袋などのゴミは論外です。
バイオトイレ

  これ懐かしいと言ってるアナタ、アナタはおいくつかしら?今みたいに綺麗な手洗器が無かった時代はこれでしたね。

 トイレの外に南天が植えてあって、これとタオルが提げてありました。
 下の小さな突起のパイプを上に突くと水がチョロチョロ出ます。若い人の中にはどうやるのかわからず???の方を見受ける事も多いです。

 水が出ないのはタンクがカラになっているのです。
階段の下に水タンクがありますので、それを補充するか余分の水があったら補充していただきますと後の方が喜びます。

 冬は凍りついて出ない事が多いです。
その時は”ウンは自分の手でつかめ”と言う事です。
手洗器

トイレ
女子小便器
 水場について

 夏場の登山の楽しみは冷たい沢水ですね。宝満山では標高の低い沢筋では入手出来ますが、尾根に近くなると水場は少なくなります。特に三郡縦走路では水場はほとんど在りません。
 楞伽院山荘は尾根に近いにもかかわらず綺麗な水場が在り、常に整備を行なっています。

 楞伽院山荘へ女道を登って来ると、大谷尾根道との分岐の所に”女道の水場”と言われる場所に来ます。

 くたびれて下を向いて歩いていると見逃す程の小さな水場です。年間枯れる事は殆どありませんが、写真の様に水量は沢山ではありません。

 昔から宝満一の名水と言われていて、コーヒーやお茶を好む方はポリタンクに詰めておられます。

 鬱蒼とした杉の大木と修験道の名残の石垣に囲まれて、細いパイプから流れ出る清水は、名水の名に恥じない雰囲気です。
水場

 この写真は楞伽院山荘の生命線である水場です。
この水場は昭和38年に出来たと聞いています。

 小屋前の”水場”の標識に従って、トイレの前を通って道なりに下って行くと3分ほどで到着します。

 よほどの干天が続かない限り、水の増減はあっても枯れる事はありません。
 大雨の後などは砂が流れ込んで、上部にある溜桝が埋まりパイプから出ないこともあります。
 常連の方や管理人によって出来るだけ早く復旧はなされています。

 夏場は、泊まりの方はここで洗面や水浴びもされています。 

 洗面器などが汚れている事もありますが、ちょっと洗って頂きますと清潔感溢れる水場になります。
水場