看板 広場には色とりどりのテント
看板 夏山開き
看板
 九州は福岡県太宰府市、受験前には一度は参拝した事のある
太宰府天満宮、その北東に聳える標高830mの宝満山。
 有史以来修験道の山として栄え、また神武天皇の母神を祀る山として、沢山の登山者に慕われている人気抜群の山です。
 この宝満山の山頂近くに在る山小屋(楞伽院山荘 りょうがいんさんそう)の紹介を致します。(旧宝満山キャンプセンター)
 山 笑う春
春の小屋
  厳しかった冬が終わり、3月に入ると降雪の日も少なくなり木々の葉も暗さが少なくなっていきます。
 竈門神社の桜が満開を迎える4月になると、新芽が膨らみ始め石楠花やミツバツツジなどが開花を始めて山中は彩りを増やします。
 4月も下旬になれば、桜前線も標高を上げて山荘周辺は満開となりメジロが飛び交い、山にも春が来た事が実感できます。
  5月に入れば木々の新芽も吹き山中は若やいだ雰囲気に満たされ、登山者も増えて子供達の歓声がこだまして楞伽院山荘は賑やかになります。

 太陽高度も気温も上がり汗をかくようになり、高校や大学の登山部の歓迎登山会も盛んになります。
山桜が満開の春の楞伽院山荘

 山 滴る夏
夏の小屋
  6月に入ると新緑が目に染み入り自然の力強さを実感するようになりますが、梅雨前線の動き次第では天候が不順になり、時としては大雨になり登山道も水で溢れます。

 年間で一番不快感を覚える季節ですが、夏山を計画している人たちはボッカや三郡縦走などで体を鍛えに登ってきます。
  梅雨があければ気温もぐんぐん上昇して汗びっしょりの登山になりますが、テント泊や小屋泊まりで夏山の雰囲気を味合う事が出来ます。

 暑さでぐったりしたり、雷に追い立てられたり、蜂やアブに悩まされる事も有りますが、冷やしたビールやジュースを持参すれば身も心もスッキリはっきり。
楓の木は伐採されたけど周りの木々は旺盛に緑の葉を茂らせている

 山 粧う秋
秋の小屋
 9月に入ると気温も下がり始め山荘は爽やかさが増して来ますが、秋雨前線が南下して少しずつ天候が不順になって来ます。
 たまには台風もやって来てせっかくの山計画がオジャンになる事もあります。
   木々の緑も少しずつあせてきて、花も少なくなり赤色や黄色の実が目につくようになります。

  紅葉は10月の終わり頃標高の高い所から始まります。11月になれば山荘の周りの楓やウリハダカエデが色を増し紅葉の盛りとなっていきます。

  そして紅葉前線は寒さを増すと共に標高を下げて、尾根筋の木々は葉を落とし始めます。
一番綺麗だったこの楓も伐採されてこの姿を見るのは何年後だろう

 山 睡る冬
冬の小屋
  12月になればほとんどの落葉樹は葉を落とし山は寂しくなります。
  太陽高度も下がって日増しに気温が下がっていき、早めに寒気団が来れば雪が降るようになります。
 年末から積雪するようになって、1月、2月は雪が降ればほぼ積雪します。
 しかし ここは九州の低山、普通10cmから20cm程度で多くても50cm程度です。
 気温は寒波が来た時にはマイナス5度を下回り、日中も日差しが無ければ0度以下になり、北風小僧が吹けば縮み上がる事になります。

  積雪は多くは無くても、正面登山道の階段は踏み固まって登山道はツルツルになりアイゼンが必要になります。
こんな雪景色が拝めるのは年に数回のみ、登山者が増える日です